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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2016年度 第52回 受賞作品

日本農業新聞賞

へんしん、新聞紙

福岡市  田島小学校3年安部 りょうや

 ぼくのつくえの引き出しには、新聞紙が入っている。習字や図工など勉強にひつようなときに、いつでも使えるようにお母さんが入れてくれている。この前、家の大そうじをしたときに、お母さんから、

「すてずにとっておいて。」

と言われた。二学期が終わってすてようとしていたのに、こんなにたくさんの新聞紙をいったい何に使うのだろうとぼくは思った。

 新聞紙がさいしょにたまりはじめたのは、ぼくが福岡に引っこして来たときだった。台所の食きやかがみをわれないようにつつむのに使っていた。ぼくは、ただ新聞紙につつむだけで本当にわれないのかな、だいじょうぶなのかなとしんぱいだったけど、ダンボールを開けてみると、荷物は全部ぶじだった。

「やるなあ、すごいぞ新聞紙。」

 ぼくの家は五階だ。外を見ると、遠くの油山がとってもきれいに見える。いつもきれいなけしきが見えるように、お母さんはよくまどふきをしている。

 冬休みの朝、目がさめると、お母さんはいつもみたいにまどふきをしていた。よく見ると新聞紙でまどをふいていた。ぼくは、まどがよごれてしまうんじゃないかと思って、

「なんでそれでふきようと。」

と聞くと、

「きれいになるけんよ。」

と教えてくれた。ぼくもやりたくなったので、新聞紙を一まいもらってやってみた。クシャクシャに丸めた新聞紙に水を少しだけつけて、あとはふくだけと教えてもらった。一回ふいてみると、まどがすごくピカピカになった。おもしろくなってきた。ぼくはキュッキュッと音がなるまで何回もまどをふきつづけた。

 お正月、おじいちゃんの家で新聞紙のほかの使い方も教えてもらった。新聞紙は、かんそうするのをふせいだり、リサ

イクルするとトイレットペーパーにもなるそうだ。ぼくは、たくさんへんしんできる新聞紙は本当にすごいと思った。引き出しにいっぱい入っている新聞で、何か新しい使い方を考えてみよう。そう思うと、古い新聞紙が、とってもすてきなものに見えた。

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