2016年度 第52回 受賞作品
日本農業新聞賞
はつもうでのちょうせん
福岡市 高取小学校1年たか田 空ら
「ねぇ、あるいていってみない。」
おかあさんのおもいつきで、わたしたちは、ことしあるいてはつもうでにいくことにきまってしまいました。ゆうとくじんじゃまでは、いえからなんと、四・五キロもあるのです。わたしは、
「さむいし、とおいし、ちゃんとさいごまであるけるかな。」
と、すこししんぱいでした。
さむくないように手ぶくろをはめ、水とうをもち、いざしゅっぱつ。いえのそとは、あたり一めん、きりでまっしろです。こけてけがをしないようにきをつけて、かぞくみんなでおしゃべりをしながらあるきました。
と中、どれぐらいあるいたかおとうさんがおしえてくれたことで、しんぱいな気もちがきえ
「よし、これならさいごまで、がんばれそうだ。」
という気もちになれました。
ゆうとくじんじゃにつくころには、きりもすっきりはれ、コートもいらないくらいに、あせをかいていました。おくのいんは、かぜにあたるとつめたくてきもちよくて、こころがすっきりしました。さいごに手をあわせて、かみさまにこっそりおねがいをしました。「かぞくみんなが、いまみたいに、げんきにすごせますように│」
ゆうとくのかみさまは、きっとかなえてくれるよね。