ホーム > 小・中学生作文コンクール > 福岡県教育委員会賞 > 旅先で感じた温かい気持ち

「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2025年度 第61回 受賞作品

福岡県教育委員会賞

旅先で感じた温かい気持ち

福岡市立  東箱崎小学校4年ゾルジャルガル・ミシェール

「もう歩きたくないよ。」
私は、家族と宮島という島に来た。広島に来るのは初めて。景色のいい山ちょうに行くのをとても楽しみにしていたが、こんなに歩くなんて聞いていない。町中の坂道を上るとちゅうで、すっかりつかれはててしまった。
「えっ、まだ歩くの。もう足がニョロニョロだよ。」
と、私はだるそうに言った。
「あと少しだから、がんばって。」
父におうえんされてなんとか歩く私。気がつくと、森の中へ入っていた。
「あれ、この景色、どこかで見たことある気がする。」
周りを見わたして考える。ああ、私のふるさとモンゴルにあるサマーハウスの近くの景色ににているんだ。そう気づいて、私はすごくおどろいた。
 なつかしさを感じ、木や葉をうっとりながめながら歩いていると、いつの間にかつかれをわすれていた。森のおいしい空気は、モンゴルの雨がふった後のにおいににている。とても気持ちがよかった。
「あれ、あそこに小屋がある。」
「うん。あそこからケーブルカーに乗るんだよ。」
父の言葉に、私の心はドキドキとはずんだ。ひさしぶりに乗るケーブルカー。高い木を上から見下ろしながら進んでいく。「きっと鳥たちはこんな景色を見ているんだろうな」と思った。
 ついに、山ちょうにとう着。すると今度は海が見えてきた。モンゴルには海はない。私は日本に来て二年。海に近づくと、底がどこまであるのか分からず、落ちそうな気がしてこわくなる。でも、この遠くはなれた山ちょうから見る海は、どこまでも青くて広くて、とても美しかった。ああ、海ってきれいなんだね。新しい発見だった。
 もし歩くのをとちゅうで止めていたら、こんなに温かい気持ちになることはなかったと思う。「大変でも、あきらめずがんばれば必ず良いことがある。」そう教えられたみたいだ。モンゴルの自然のなつかしさと、日本の自然の美しさを感じたこの旅は、これからもずっと私の心にのこり続けるだろう。

ページ上へ