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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2025年度 第61回 受賞作品

福岡県知事賞

大みそかのまほう

福岡市立  那珂小学校2年ふじ原 ゆうひ

 「大みそかのまほうをかけに行こうか。」
とお母さんが言った。お母さんは、小さいころから、大みそかに「じょ夜のかね」をつきに行っていたそうだ。かねをつくと、「弱い心がなくなり、一ぽせい長する。」
と教えてくれた。お母さんから、
「ゆうひは、どんな心をせい長させたい。」
と聞かれた。ぼくは、弟とすぐにけんかしてしまうことを思い出した。だから、
「がまんする心。」
とこたえた。
 いよいよ大みそかになった。くらい夜、お寺までは、さむくて、手がブルブルふるえた。お寺につくと、かねの音がひびいていた。
「あともう少しでぼくの番だ。」
ドキドキしてまた手がふるえた。おしょうさんから、ひもをもらった。
「よしがまんできない心、出ていけ。」
ぼくは、りょう手でひもをにぎりしめた。もう手は、ふるえない。
「ドォーン。」
心の中までブルブルふるえた。
「この音が、きっと、ぼくの弱い心をやっつけてくれている。」
と思った。
 帰り道、ねむたくなった弟がわがままを言いはじめた。いつもなら、ぼくも言いかえしてしまう。だけど、
「大じょうぶ。」
とやさしい言ばが出てきた。弟もえがおになった。
「大みそかのまほうはやっぱりすごい。」

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