2024年度 第60回 受賞作品
RKB毎日放送賞
マイナス十三度の温かさ
私立 明治学園小学校3年角舘 あき
空港から外へ出ると、しらかばの木にたくさんの雪がつもり、えだはこおってきらきらしていた。まるでさくらがかがやいているようだった。
私は北海道に住むおばあちゃんに会いに来た。今日の気温はマイナス十三度だ。ようやくたどり着くと、おばあちゃんが笑顔でげんかんに立っていた。一年ぶりに会うおばあちゃんは元気そうだった。リビングには、私たちがプレゼントした絵やおり紙、写真がたくさんかざられていた。しかし、家の中の様子が前に来た時とちがっていた。家のいろんな所に手すりがついて、階だんが新しくなっていた。おばあちゃんは去年転んで足にけがをしたからだ。
そこで、足が不自由なおばあちゃんがすべって転ばないように、妹と家の周りの雪かきをすることにした。大きなスコップにやわらかい雪をたくさんすくって何度も運んだ。初めての雪かきが楽しくて、集めた雪で山を作り始めた。近所の家や空き地の前も雪かきをして、大きな山が完成した。そこで妹とそりですべった後、山に穴をほってかまくらを作った。おばあちゃんが見に来て、
「とても歩きやすくなって助かったよ。近所のみんなもきっとよろこぶね。」
と、にっこりしていた。
その後、おばあちゃんは、北海道のじゃがいもや玉ねぎを使った肉じゃが、ホタテ、ジンギスカンなどを食べきれないくらいたくさん作ってくれた。
食後に、おばあちゃんの家の大そうじを手伝った。一番こまっていたのは、高い所のそうじだ。みんなですみずみまできれいにしたら、おばあちゃんは
「よい年をむかえられるわ。」
と、うれしそうな顔をしていた。
帰る時間になり、げんかんの戸を開けると、マイナス十三度のつめたい風が入ってきた。おばあちゃんとのわかれがさみしくてなみだが出そうだった。けれど、ぎゅっとハグをしたらおばあちゃんの温かさにつつまれて、心も体も温かく幸せな気持ちになった。おばあちゃんも幸せだと言っていた。
また来年もおばあちゃんの家で雪かきやお手伝いをして、おばあちゃんに温かさをプレゼントしたいと思った。