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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2024年度 第60回 受賞作品

日本農業新聞賞

やさしさパワー

福岡市立  照葉小学校4年松本 一花

「今日は早く帰れてうれしいね。」
みんなで楽しく学校から帰ろうとしたそのとき、ひげきは起きた。
「ド、ドテーン、ズルズルズルー。」
私の体は飛ばされ、なぜか顔が砂だらけの地面にくっついていた。
「大丈夫?顔から血がたくさん出てるよ。」
みんなの顔がホラー映画を見たときのようになっている。
「大丈夫だよ。ありがとう。」
私はおそらく平気な顔をして立ち上がった。みんなは心配しながらと中まで一緒に帰ってくれた。そして一人になったとき、私は鍵ケースの光沢部分で必死になって自分の顔を見た。
「ああ。最悪だ。」
顔の傷は目の周りに三ヶ所。血がダラダラと出ていた。家に帰ると母が、
「痛かったでしょう、でも泣かないで我慢して帰って来たんだね。早く治るように一緒に治そうね。」
と、言ってくれた。我慢していた涙がどっとこみ上げてきた。病院ではますいをして手当てをしてくれた。母は朝晩薬をぬり、テープをかえてくれて、
「早くよくなぁれ。エイエーイ!」
と、なぞのおまじないを毎日唱えてくれた。姉は毎日いたがる私の手をぎゅーっとにぎってやさしさパワーをくれた。
 私は、愛媛に一人で住む祖母と毎日連絡を取り合っている。けがをしたことを伝えると、
「痛かったね。一花ちゃんが大好きなみかんを送るからたくさん食べなさい、ビタミンCが取れるからすぐにきずはきれいになるわよ。」
と段ボール箱にいっぱいのみかんを送ってくれた。私は毎日五個食べた。
 正月、その祖母が家にとまりに来てくれた。黒いあとになったきずを見ると優しくさすりながらこう言った。
「早くよくなぁれ。エイエーイ!」
「あれそれママのおまじないだよ?」
私が祖母におどろいて話すと、
「あらま、これはママがけがしたときにも言っていたおまじないだからね。」
とにっこりして言った。私はけがをして優しさパワーをたくさんもらった。次に、もしだれかが困っていたら次は私がパワーをあげる人になりたいと思った。

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