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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2024年度 第60回 受賞作品

福岡県教育委員会賞

Performance

宗像市立  中央中学校3年小林 奏太

 「Performance 止めるな挑戦、楽しめ一年」
 現状に満足するのではなく、今までやってこなかったことに挑戦し、中学校生活を楽しむ。そんな姿を魅せる一年にしようという思いを込めたこのスローガンを軸に、今年度の生徒会活動を行った。
 私は、生徒会長になって以来、ある問いに対する答えを探し続けていた。それは、「生徒会とは何なのか」という問いである。ある友達は言った。
「生徒会はかっこいい。」
と。ある先生はおっしゃった。
「生徒会は生徒の個性を輝かせる裏方だ。」
と。そして退任を目前に、この問いに対して一つの結論を出した。
  「生徒会とは『究極のわがまま機関』なのではないだろうか。」
 生徒会の主な役割として、生徒の意見を聞き入れ、実行するというものがある。しかし、生徒の意見がなくても学校の運営は成り立つ。意見は不可欠なものではないのだ。それにもかかわらず、なぜ私たち生徒は学校に意見を出し、その行為自体に達成感を感じるのだろうか。その実現に向かってなぜ努力するのだろうか。それは、
「幸せになりたいから。」
これに尽きると思う。校長先生のお話の中に必ず登場する、
「学校は人を幸せにすることを学ぶ場所だ。」
というフレーズ。私は今までこの「人」を「他人」のことだけだと考えていた。しかし、私は「自分」もその対象であるということに気がついた。その実現のためにあれこれと考えを巡らせ、行動する。これほど「幸せ」なことはないのではないだろうか。
 生徒会として、そのような価値をもつ意見を実現するためには多くの困難があった。一例をあげると、今年度は文化祭で新たに有志によるステージ発表を行った。それは、「なぜ行うのか」、「具体的に時間はどう作りだすのか」、「募集基準はどうするのか」などの、たくさんの課題を何度も協議を重ねてようやく要望の実現にこぎつけられた。その中で多くの負担と時間が役員をはじめ先生方にものしかかった。「先生方にこのような苦労をおかけして良いのだろうか?」「そこまでして実施する価値はあるのか?」という思いが頭の片隅にいつも横たわっていて、協議が進む中でこの案を先生方に対する生徒会の「わがまま」のように感じてしまったときもあった。しかし、次第にこの困難を乗り越えていくことや、新たなことにチャレンジすることへの高揚感と期待がそれを上回った。気付けば誰よりもその実現に前向きになっていた。
 そして文化祭を終えた。中学生離れした圧巻の「パフォーマンス」や「感動した」という感想の数々。まったく新しい取り組みがあったにもかかわらず、今年の文化祭はここ数年でも群を抜いて素晴らしいものになった。企画した役員も参加してくれた全校生徒も、お互いが幸せなものになっていた。
 この「わがまま」こそが、生徒主体で幸せのために学ぶことの権化なのだ。最大の学びなのだ。その「わがまま」こと意見を協議を重ね、実行できる生徒会はやはり「究極のわがまま機関」といえよう。活動の全てが面白く、幸せだった。
 しかし、いくら生徒会が実行の最前線にいようと、意見が実現に至ったのはこの学校に携わるすべての人が最高だからに違いはないのだ。
 生徒のみんなは、日頃から学校のことを考えて生活してくれて、生徒総会では、様々な視点からの鋭い意見を出してくれた。また、先生方は、私たちを温かくサポートしてくださった。それだけでなく、生徒会の無理難題に耳を傾け、前向きに考えてくださった。さらに、保護者や地域の方々は毎日学校生活を支えてくださった。これにとどまらず、まつりの出店や運営、山笠の先走りなど、さまざまな場面で地域と密接に関わって学ぶことができた。そして、何よりも一緒に活動した生徒会の仲間がいてくれたから、挑戦を止めることなく、一年間楽しみながら生徒会長の役割を全うすることができた。委員会にとらわれずに、様々な場面で組織として団結できた。時間が足りないほどにたくさんの有意義な話し合いを行えた。人を楽しませることや自分が楽しむことをこの学校で誰よりも考えていたメンバーだった。誰も欠くことのできない、全員が他にない「パフォーマンス」をもった最高の仲間だった。
 思い返せばとても短く、充実していたこの一年間。社会に必要なこと、生き方の軸となる考え方、最高の思い出――。数えだすときりがないほどにたくさんの経験をすることができた。そして、これらを生かして高校でも生徒会活動に取り組みたいと強く、強く思っている。そこではより一層実行力や責任が要求されるようになり、困難も多くあるだろう。だが、幅広い活動や深い経験ができるに違いない。私はここにワクワクする。今後どれだけ経験が増えようとも変わらない、この学校で生徒会長を務められたという最大の誇りを胸に高校でも「わがまま」を追い求めるのだ。
 「Performance  続く挑戦、楽しめ私!」

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