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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2024年度 第60回 受賞作品

福岡県教育委員会賞

ごめんね、ヤモリ

福岡市立  箱崎小学校2年わたなべ あお生

 「うわあ。」
ある朝、お母さんのさけび声で目がさめた。台どころにヤモリが出たのだ。お父さんがつかまえて外ににがしてあげた。
 何日か後、またヤモリが出た。しかも二日つづけて。一体どこから入って来たのだろう。三びきめはすばしっこくてにげ足がはやい。つくえの下にかくれたところを、ぼくとお姉ちゃんとでりょうがわからまちかまえる。ドキドキ。あせが出る。とび出して来た。お姉ちゃんがコップでつかまえて、さけんだ。
「何か紙をもって来て。」
ぼくはちかくにあったチラシをいそいでわたした。お姉ちゃんはコップの下に紙をそうっと入れてもち上げ、まどから外へ出した。元気よくはしるヤモリが見えた。「ふう。」大しごとだった。
 本でしらべた。白くて丸いヤモリのたまご。見おぼえがあるぞ。少し前にお姉ちゃんのへやにおちていた。あれはヤモリのたまごだったんだ。ヤモリは一どにたまごを二つうむ。「えっ、あと一ぴきいる。」ぼくはまい日、「早く出ておいで。外に出してあげるよ。」と心の中でよびつづけた。
 一か月後、りょ行から帰ったぼくはついに四ひきめと会えた。「やったあ。」けれど何かおかしい。ずい分やせていてうごかない。しんでいる。るすにしていたからさむかったのかな。食べるものがなかったのかな。かなしくて心がぎゅうっとなった。
 まどを見ると、今でもしんだヤモリを思い出す。さびしかっただろうな。家ぞくに会いたかったよね。「ヤモリ、外に出してあげられなくてごめんね。今どは広い外で生きるんだよ。」

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