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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2023年度 第59回 受賞作品

福岡県教育委員会賞

あおし柿づくり

上毛町立  友枝小学校3年前田 愛佳

 太陽のエネルギーをぎゅっと集めた柿が、にわ先にオレンジに色づきはじめると秋が来たなと思う。わたしは、秋のくだもので柿が一番すきだ。朝食のデザートで柿を食べると元気がわいてきて、今日もがんばろうという気持ちになる。三年生の体けん学習であおし柿づくりがあることを知っていたわたしは、一年生のときから楽しみにしていたのだ。
 当日、教室にあおし柿を作っている地いきの人が来てくれた。お話で上毛町があおし柿を作るようになった理由を知り、でんとうを受けついでいる人たちはすごいと思った。わたしは、配られた柿を手に取った。ふっくらと丸みのある柿は、手のひらよりも大きかった。キッチンペーパーでやさしくよごれを落とすと、柿はほう石のようにかがやいた。みがいた柿を大きなビニールぶくろに入れ、その上に新聞紙でくるんだドライアイスをのせた。そして、そうじきでふくろの空気をしっかりとすいとった。ドライアイスから出る二さん化たんそが柿のしぶみをぬく働きがあることを教えてもらい、おもしろいと思った。
 わたしは、あおし柿ができる日が待ち遠しく毎日ふくろをながめた。しぼんでいたふくろは、見るたびに少しずつふくらんで「あまくなっていますよ。」と、言っているみたいだった。
 五日後、ふくろを開けるとあまいかおりが教室いっぱいに広がった。つやつやと光る柿を食べると、じゅわっと水分があふれて、トロリとした実は口の中でとけていった。あまりのおいしさにクラスのみんなも、
「おいしいさいこう!」
と、え顔でいっぱいになった。
細川のおとのさまも、あおし柿を食べてえ顔になったと思うと、時をタイムスリップしたような気分になった。
 わたしは、昔からつたわる知えやぎじゅつで、しぶ柿があまい柿にかわることにきょう味を持った。そ母は、しぶ柿をむいてカーテンのようにのき下にぶらさげている。今年は、わたしも、ほし柿づくりにチャレンジして、柿のおいしさをめいっぱい味わいたいと思う。

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