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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2022年度 第58回 受賞作品

日本農業新聞賞

え戸時だいからの楽しみ

福岡市立  長尾小学校2年岩本 ゆうき

「どうしてゆずぶろなの。」
お風ろに入れるためのゆずをあらっているお母さんに聞きました。お母さんは、
「何でだろうね。しらべてみる。」
 今日は十二月二十二日。冬じ。一年で一番昼の時間がみじかくて、夜の時間が長い日。
 なぜゆずぶろなのかというと、ゆずはかおりが強く、お風ろに入れて、体をあたためてかぜをよぼうしてくれるこうかがあるからだそうです。これは、ぶしがいたえ戸時だいからつづいています。
 ぼくは、ゆずぶろが大すきです。ぷかぷかとういている黄色くて丸いゆずは、魚つりの時の「うき」ににています。高いところからおとすと一しゅんしずんですぐまたぷかぷかういて、何回も何回もおとしたくなります。入よくざいとはちがって、やさしいかおりがして、ゆずをさわっていたしわしわのぼくの手には、かおりがうつります。
 ゆずがぶよぶよになってくると、ぼくはかなしくなります。お母さんに、
「そろそろおわりね。おわかれを言いなさい。」
と、言われてしまいました。
「またゆず買ってきて。」
とぼくはおねがいしたけれど、
「また来年ね。」
と、お母さんに言われてざんねんでした。
 それでも、ぼくの体はぽかぽかで、ゆずのいいかおり。え戸時だいからつづいているなんて、むかしの人も、ぼくと同じようにゆずぶろを楽しみにしていたかもしれない。早く来年の冬じになるといいな。

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