2022年度 第58回 受賞作品
日本農業新聞賞
わたしとてん字
福岡市立 百道浜小学校1年わたべ 百
「てん字たいけん、できますよ。」と、としょかんの人がいいました。わたしは、いえのエレベーターで、てん字を見たことがあります。かいすうボタンのよこに、ぶつぶつがあって、ママは、「めの見えない人が、ゆびでさわってよむのよ。」
と、いっていました。
としょかんの人からもらったかみに、ペンをプツッとさすと、うらがプクッとふくれました。てん字は、うらのふくれたほうをよむので、みぎからひだりにかきます。そうすると、ひだりからみぎへよむことができます。
わたしは、えんしせいらんしでめがねをかけています。まぶしいのはにがてだけど、わかってもらえないことがあります。字も、よく見ないとぼやけます。テストでは、せんがはみ出したり、うまくなぞれなかったりして、てんをひかれます。
めの見えない人は、わかってもらいたいことや、がまんしていることが、たくさんあるかなとおもいます。
たいけんのあと、わたしは、てん字でじこしょうかいカードをかいて、学校へもっていきました。でも、みんなはきょうみをもってくれませんでした。がっかりしたけど、カードはファイルに入れて、まいにちもっていっています。だれかが、「それ、なあに。」と、きいてくれたらうれしいです。