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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2021年度 第57回 受賞作品

RKB毎日放送賞

いのちのおもみ

私立  西南学院小学校2年原田 蒼

「まだだめだよ。」
 今日もお父さんから同じ答えがかえってきました。わたしがならいごとのときにいつも通るペットショップがあります。まどをちらっとのぞいてみると、かわいい子犬がたくさんいます。犬たちは、わたしの顔を見ると、しっぽをふってよってきます。まるでわたしに、「あそんで。」と、よびかけているよう。わたしは、
「犬がほしいな。」
とお父さんに言います。しかし、お父さんは、いつも、
「毎日おせ話できないでしょ。」
と言って、お店をさっと通りすぎてしまいます。
 犬がいればきっと家もにぎやかになるはずです。それなのにどんなにおねがいしても、お父さんは、「いいよ。」とは言ってくれません。わたしは、どうしてもなっとくできません。
 ある日、お父さんがこう言いました。
「犬をかうことはむずかしいんだよ。だからまだいのちをあずけられないんだよ。」
いつもとはちがう答えでした。そのとき、「いのち」という言ばにわたしは、どきっとしました。
「いのち」は、その犬にとっての人生です。どうぶつは、言ばで気もちをつたえられません。だから、気もちを理かいし、小さなへんかに気づいてないといけません。わたしは、まだ自分のことしか考えられていません。お姉ちゃんとけんかします。時間をまもらなかったり、いやなことからにげたりもします。「いのち」という言ばのおもみは、わたしに足りないものを気づかせてくれた気がします。
「いつか犬を大切にかえる」そんな自分になりたいです。

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