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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2021年度 第57回 受賞作品

日本農業新聞賞

かぎられた命

国立大学法人  福岡教育大学附属福岡小学校3年髙橋 まさき

「ワン、ワン、ワン。」
元気いっぱいにほえる。ぼくの家にはぼくがうまれる前からかっている犬がいる。十四才で、犬の世界ではおじいちゃん犬らしい。きらいな物は、そうじき、家のチャイムだ。そうじきをかけると、そうじきの音に反のうして負けない声でたたかっていた。家のチャイムが鳴るとだれよりも早く気づき、げんかんに向かって大きな声でほえていた。まるで「家の中には入らせないぞ。」と言っている様にも見えた。人間の食べ物をほしがり、時どきぼくのおやつもねらわれていた。フライドポテトにパンケーキ、クッキーをこっそり食べられたこともあった。その時はくやしい気持ちだった。ずっと元気でいると思っていたけれど、ある日、病気にかかってしまった。「じんぞう病」という病気だった。病気と聞いたけどきらいなそうじきや家のチャイムにもまだほえる。やっぱり元気だ。そのうち動物病院へ行く日が多くなってきた。足にはほうたいをまいていて、点てき用のはりが入ったままだった。どんどん元気がなくなり、きらいだったはずのそうじき、家のチャイムにも全くほえなくなった。いつもねらわれていたおやつもなんだかゆっくり食べられる。ゆっくり食べられてうれしいはずなのに、少しさびしかった。
 ある日、様子が全くちがったのでこの日も動物病院へつれていった。ぼくはもうおわかれする時がきたのかもしれないと思った。その日、とうとうおわかれの日がきてしまった。まだ、ずっと一しょにいられると思っていたのに。
お母さんが、
「動物のじゅ命は人間とはちがって短いのよ。」
と教えてくれた。それぞれの命にはかぎりがある。ぼくのかっていた犬が病気になってそのことを教えてくれた。ぼくもかぎられた命を大切にしようと思った。

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