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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2021年度 第57回 受賞作品

全共連福岡県本部運営委員会会長賞

かみの毛のエール

福岡市立  曰佐小学校5年藤 和奏

 あと一年で、この日がやって来る。それは、小学校の卒業式。そして、もう一つ、大切な「かみの毛」を切る日。一日一日ていねいに手入れしてきた、かたより長い、三十センチもあるかみの毛。それをだれかに向けて、美容室でお別れをする。「ありがとう」そして「こまっている人に、楽しさと勇気を運んであげて」と。
 「和奏さんのかみの毛、サラサラだね。」
私の自まんは、この長いかみの毛。毎日毎日、かみをコンディショナーでサラサラにしたり、くしでていねいにといたりしている。
 私がこんなにかみの毛を大事にするのは、一つの理由がある。それは「ヘアドネーション」をするためだ。ヘアドネーションとは、小児がんや事故などで寄付する活動である。
 きっかけは、四年生の時。ある日新聞を読んでいたとき、この「ヘアドネーション」のことが記事にあった。私くらいの女の子がヘアドネーションにちょう戦しているのを知った。その時、かみがかたくらいだった私はこの活動を決意した。だれかのために自分にもできることがあると分かったからだ。私の大切なかみの毛が、がんばっている人のためになるのなら役に立ててもらいたい。病気でがんばっている人達を応えんしたいと思った。
 その日から、自分のかみは、他の人のものになると考え、ていねいにあつかった。きれいなかみの毛をだれかによろこんでもらいたいから。どんなにねむたくても、つかれはてていても、毎日欠かさずかみの毛を洗い、ていねいにかわかす努力をしていた。そんなある日、友達が
「かみがキレイだね。いいなぁ。」
と、言ってくれた。とてもうれしかった。大切にしている私のたから物を、毎日がんばって手入れしていることをほめられて、心がうきうきし、最高の気分になった。
 私は、卒業を記念にヘアドネーションをするつもりだ。今、病気で、出かけたり、みんなと記念写真をとったりすることが無理だと思っている人がいるかもしれない。でも、私のかみの毛を身につけて笑顔になってほしい。
「もう少し、病気とたたかってみようかな。」
と、思ってくれるとうれしい。
 小学校の間に得た友達や家族との楽しい思い出が、このかみの毛にはつまっている。そのよろこびや幸せがかみの毛を通してその人の力になってくれると思う。そして「楽しみと勇気をもって生きてください」と伝えたい。私からの「かみの毛のエール」を受けとってほしい。

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