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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2020年度 第56回 受賞作品

西日本新聞社賞

お豆、大そう動

私立  福岡雙葉小学校2年坂本 美玲

 アレが食たくに出ると、私の心はおまつりです。ごはんにほわほわの玉子、ウインナー。お母さんのチャーハンはさい高です。でも一気に、おちこむ時があります。豆入りの時です。
 むかし初めて食べた豆がまずくて、今でも食べることができません。まずいくせに、チャーハンの中で、はでな緑の服をきて
「オレを見てくれ。」
と、アピールしてきます。私は
「何てにくたらしいやつだ。」
と思いながらのこしてやります。
 冬休み、ひさしぶりに会ったおばさんが豆をのこす私を見て
「あら、苦手なん。おばちゃんが食べられるようにしてやる。」
と、とんでもないことを言い始めました。次の日、おばさんは豆のフライを作って来ました。フライにしても豆は豆。私はにげたくなりましたが、大人たちはきらきらした目で私を見つめていました。きたいにこたえるために目を閉じてみましたが、口にはこべませんでした。その次の日には豆入りコロッケ。ついにはお母さんまで、豆カレーを作りました。みんなが私の豆のこくふくにもえていました。私だってひっしです。あせまみれの手で料理を口に近づけた時、なみだがぽろっ。けっきょく、豆は食べれずに終わりました。
 豆そう動がおちついたある日、弟がとつぜん何かを私の口に入れました。すぐに正体がわかりました。えだ豆です。でも、口にほろっと広がるしお気とあま味のおいしさにびっくり。私はまずいと思いこみ、あい手をみとめようとしなかったのです。はんせいと、新しい発見をしました。今では、チャーハンの目立ちたがりやとも友だちです。

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