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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2016年度 第52回 受賞作品

福岡県教育委員会賞

九十才になったおじいちゃんの願い

古賀市  花鶴小学校4年長郷 一輝

 名古屋に住む僕のおじいちゃんが六月で九十才になった。学生のときは、飛行機の設計を一生けん命に勉強していた。いつか自分が作った飛行機で日本が戦争に勝ち、アジアが平和になるのを夢に見ていた。そして、自分もその飛行機で世界中の空を飛び回るのがおじいちゃんの夢だった。

 おじいちゃんは、家族や大学の先生の反対を押し切って、自分から海軍に入った。でも、おじいちゃんは、体が大きすぎて、戦闘機に乗せてもらえなかった。背も高く、機械をよく知っていたので、修理や整備をする係にされた。毎日、自分が整備した戦闘機が飛んでいくのを手を振って見送るだけ。しかも、その戦闘機の多くは、帰ってこなかった。

 おじいちゃんの基地も攻げきされて仲間も次々と亡くなっていった。そして、戦争は終わり、おじいちゃんの夢も仲間の命も消えた。でも、おじいちゃんは生き残った。おかげで、父も僕も生まれることができた。

 おじいちゃんは、

「勉強をしっかりせえ!英語もだで。一生けん命にな!」

と厳しく話す。

「あの戦争は、わしら日本人の勉強不足でおきたんや。平和 を守るのには、知識が必要や。『戦争反対』と叫ぶだけで はアカン。一人でも多くの日本人が子どもの時からきちん と勉強して、知識や知恵を身につけんと戦争は防げへん。 子や孫たちに、わしらが見た地ごくを絶対に見せとうない んや。」

 おじいちゃんのこの心の底からの願いを僕は、父から教えてもらった。僕には、まだ難しいことはわからない。今の僕にできるのは、手を合わせて祈ることと、一生けん命に勉強すること。僕は、毎日、神様にお祈りをする。

「おじいちゃん、長生きしてね。僕が平和を守れる知識と力 を身につけた大人になるその日までずっと元気でいてね。」

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