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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2019年度 第55回 受賞作品

RKB毎日放送賞

今までたくさん、ありがとう

私立  明治学園小学校5年明石 さら

 私の祖父は、いつも私と姉のことをほめてくれた。
「あなた達は、すばらしいなあ。」
というのが祖父の口ぐせで、その言葉を聞くといつもうれしくなって、もっともっとがんばろう、と思った。だから、私達は祖父が大好きだった。
 そんな祖父が去年の十一月に、とつ然心ぞうの病気になって、入院してしまった。心配だったけれど、祖父は集中治りょう室に入っていたので、小学生の私はお見まいに行くことができなかった。十日後にやっと病室に入ることができると、祖父が、
「さらちゃん、会いたかったよ。」
と言って、私をだきしめてくれた。少しはずかしかったけれど、祖父が元気そうで、安心した。私がお見まいにクリスマスカードをわたしたら、とても喜んで、すぐに病室にかざってくれた。そして、お見まいに来てくれた人達に、
「孫が書いてくれたんだよ。すごく字が上手だろう。」
と言って、いつものように私のことをほめてくれた。
 それから三日後に、祖父は退院した。私達が祖父の家に遊びに行くと、祖父はいつもの場所にすわって、コーヒーを飲んでいた。そして私達を見ると、
「退院したから、一日三ばいまでコーヒーが飲めるようになって、幸せだなあ。」
と言った。それから、元気になった記念に、みんなで写真をとった。祖父はいつものように笑ってくれたのに、それが祖父といっしょにとった最後の写真になってしまった。
 夏休みは毎年いっしょに、関門花火大会を見に行った。歩くのが大きらいな祖父といっしょに、海の近くまで歩いて行くのは大変だったけれど、近くで見る花火はすごくはく力があって、きれいだった。たん生日も毎年いっしょにおいわいしてくれたし、旅行にも毎年いっしょに行った。祖父は一人で食事をするのがきらいだったので、祖母が出かける時は、私達を食事に連れて行ってくれた。そして、食後にいつも私達よりも大きなデザートを注文して、
「おばあちゃんには内しょにしてよ。」
と、本気でお願いするのが、すごく面白かった。祖父は甘い物が大好きだったけれど、病気があったので、祖母に止められていたのだ。
 おじいちゃん、病室で私に、
「病気になって入院したことを知られたら格好悪いから、冬休みの作文には書いたらだめだよ。」
と言っていたけれど、書いてみたよ。上手に書けたかな。おじいちゃん、今までたくさん私達のことをほめてくれて、本当にありがとう。これからも、もっともっとがんばるからね。ずっと、見守っていてね。

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