2019年度 第55回 受賞作品
RKB毎日放送賞
え顔になるハンバーグ
福岡市立 名島小学校3年えさき あおい
「ジュージュージュー」
キッチンから、きこえる音。そして、思わずおなかが、グーとなるいいにおい。
「やったあ。今日は、ハンバーグだ。」
わたしは、わくわくしながらお母さんのいるキッチンにむかいました。
お母さんの作るにこみハンバーグはわたしの大好物です。いやなことがあっても、かなしいことがあっても、一口食べたら、元気が出るふしぎな力があります。お母さんの作るにこみハンバーグは、牛にゅうとたまごと小麦は入っていません。かわりに豆ふが入っています。なぜなら、わたしと弟に食物アレルギーがあるからです。
わたしと弟のために、アレルゲンが入っていないごはんを、毎日作ってくれるお母さんをわたしは、そんけいしています。
フライパンをあけると、わたしの手のひらサイズより大きいハンバーグが、おいしそうな色にやけていました。
「お母さん、わたしがソース作りたいよ。」
と言うと、お母さんは、
「いいよ。いっしょに作ろう。」
と言って、作り方を教えてくれました。
ハンバーグをにこんでいると、弟もいいにおいにつられてやってきました。そして、じゅんびを三人でしました。
「いただきます。」
仕事でおそいお父さんのハンバーグにラップをして、先に食べ始めました。
おはしをハンバーグに入れると肉じるがジュッワーと出てきて、一口食べるとほわほわのしょっかんに、え顔がこぼれます。ふと弟を見ると、お皿の上のハンバーグがもうなくなってます。
「お母さんおかわり。」
と、口いっぱいにほおばっていいました。
家族みんなが、え顔になるハンバーグは、すごいと思います。わたしも、早くお母さんの作るハンバーグを作れるようになって家族をえ顔にしたいです。