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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2019年度 第55回 受賞作品

福岡県教育委員会賞

ポジティブに生きる

行橋市立  行橋小学校5年たつ山 咲良

 五年生になって二日目。私は家族に、
「もう行くの。」
と驚かれながら、いつもよりずいぶん早く登校した。母によると、私の歩き方はかなり前のめりだったらしい。その理由は、新しい担任の先生の話が、楽しみで仕方なかったから。他の学校から異動してきた、背が高くて目力のある男の先生。男の先生が担任になるのは、今年が初めて。最初は少し不安だったけれど、担任紹介の後の先生の話がおもしろくて、教室に笑いがあふれ、不安なんてふき飛んでしまった。「今年はきっと、最高に楽しい一年間になる。」心のカーテンを勢いよく開けたかのような、明るい気持ち。こんなことは、小学校生活の中で初めてだった。
 それまでの私は、学校生活が楽しいと感じたことがなかった。私には、気の合う友達がいなくて、休み時間は一人で過ごすことが多かった。話を無理に合わせるくらいなら、自分のペースでいたいと思っていたから。友達を作ることを自分から拒否していたのかもしれない。きっと周りから見ると、暗くて自己中心的で、あまり友達になりたくないタイプの子だっただろうと思う。
 そんな私を変えてくれたのは先生だ。
「咲良ならできる。」
と、先生に任命され、校外学習や全校行事でのまとめ役にチャレンジ。まとめ方に迷った時には、先生がすぐにアドバイスをくれた。そのおかげで、自信をもって最後までやりとげることができた。その中で、私は人と関わることの楽しさを強く感じることができた。私は初めて心の底から「人とのつながりをもちたい。友達が欲しい。」と思い、自分を百八十度変えることにした。クラスメイトに積極的に話しかける。休み時間は笑顔で過ごす。友達の輪の中に入る。苦手だったけれど、「毎日続けよう。」と決心した。くじけそうになることもあったけれど、何とか続けられたのは、先生がいつも前向きな気持ちにしてくれたから。先生は毎日、朝の活動の時間に「名言」を教えてくれる。たくさんの名言の中で、私が一番好きな言葉は、「水滴石を穿つ」だ。その言葉通り、私は小さな努力を毎日積み重ねている。先生が教えてくれた言葉が実現することを信じて。
 私は今、少しずつ友達ができ、楽しい学校生活を送っている。一年前の自分からは、想像もできない毎日だ。先生から学んだことは、どんな時も前向きな考えをもつこと。そして、全て完ぺきにこなすことはできなくても、全力を出すこと。六年生になったら、きっと、担任の先生は変わってしまう。それでも、先生が教えてくれた、「プラス思考で生きることが良い結果につながる。それが自分のためにも周りの人のためにもなる。」という考え方を忘れずに成長し続けたい。

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