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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2017年度 第53回 受賞作品

RKB毎日放送賞

きせつ外れの命のたん生

私立  西南学院小学校3年平野 千太ろう

「ザリガニが、たまごをうんでる!」

ぼくは、こうふんして声を上げました。

「こんな時期に?春じゃないのに?」

お父さんとお母さんが、おどろいた様子で水そうをのぞきこみました。それもそのはず、夏からかっている五ひきのザリガニの一ぴきにたまごがついていたのは、十一月です。夏休みには、毎日かんさつしていたザリガニも、秋になって動きもにぶくなり、お世話もお母さんにまかせがちでした。ぼくは、すぐに本で調べてみました。すると、室内でかっているザリガニは、一年中さんらんすると書いてありました。ぼくは、きせつ外れのさんらんをぜったいせいこうさせたいと思い、毎日かんさつしました。

 ぼくのザリガニは、ふっきゃくとよばれる五対の細いあしにたくさんの黒いたまごをうみつけ、大事そうにかかえています。そして、ふっきゃくを休まずゆらして、たまごに新せんな水を送り続けています。一生けん命にたまごをそだてるお母さんザリガニにぼくは、

「がんばって育ててね。」

と、おうえんし、声をかけながら、毎日楽しみにお世話をしました。

 本には二週間でふ化すると書いてあったけれど、十二月になってもたまごはかえりませんでした。水温がひくいのかな、早くふ化してお母さんザリガニを楽にしてあげたいなと心配していたころ、弟がお母さんザリガニのまわりを動く小さなものを見つけました。よく見ると、とう明な子ザリガニがたくさんうまれていました。

 小さいけれど、ちゃんとザリガニの形をしている子ザリガニは、ものすごくかわいいです。水そうが少しゆれただけで、一しゅんでお母さんにしがみつきます。お母さんザリガニも子どもを守ろうとがんばっています。

 新しくうまれたたくさんの命、これからもお母さんザリガニの子育てのお手つだいをしながら、大切に育てたいです。

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