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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2018年度 第54回 受賞作品

全共連福岡県本部運営委員会会長賞

愛情いっぱいポテトサラダ

福岡市立  馬出小学校6年山﨑 弘太郎

 僕はポテトサラダが大好きだ。味が好きだからというのはもちろんだが、もう一つ理由がある。それは、家族の思いが沢山込められているからだ。
 父方の祖父母は、長崎で農家をしている。全て無農薬で沢山の野菜を育てている。暑い日も寒い日も、毎日一生懸命に農作業をしている。祖父母は、育てた野菜を段ボール箱いっぱいにつめて、僕の家に送ってくれる。その野菜を使ってよく作るのがポテトサラダ。とても新鮮で栄養満点だ。祖父母はいつも、僕たち家族に野菜を沢山食べてほしい、そして健康でいてほしいという思いで野菜を育てているそうだ。だから、その思いに感謝しながらポテトサラダを食べている。
 毎年正月に、家族で大分にある母方の祖父母の家へ行く。家に着くと、いつもポテトサラダが出来上がっている。祖母が材料を準備した後、祖父がそれを混ぜ合わせている。祖父は、僕たち家族が大分に遊びに来ること、僕が美味しそうにポテトサラダを食べる姿を思いえがきながら、材料を混ぜ合わせているそうだ。祖父母の家は江戸時代末期から続くしにせのまんじゅう屋だ。そんなこだわりのまんじゅうを作っている祖父母が作ってくれたポテトサラダの味は絶品だ。だから、正月に祖父母の家へ行くのが楽しみだ。
 僕の父母は、誕生日やスポーツの試合があるときには、ポテトサラダを作ってくれる。そのポテトサラダは、長崎の祖父母が心を込めて育てた野菜と、大分の祖父母から受け継いだこだわりの味が合わさった最高の料理だ。お店に売っているものとは違って、調味料は少なめで、じゃがいも、にんじん、きゅうりなど素材の味を損なわないようにしている。誕生日には、僕の健康と成長を祈りながら、試合のときには、けがをせず試合を終えることと勝利を祈りながら作っているそうだ。だから、父母が作ってくれたポテトサラダを食べると、愛情を感じ、幸せな気もちになる。
 僕と同じように、長崎の実家で作られた野菜を沢山食べて育った父。大分の実家でこだわりの味のポテトサラダを子供のころからよく食べていた母。父母も、僕と同じような幸せと感謝の気もちを感じていたのではないかと思う。だから、そのような環境で育った父母は、僕のために愛情いっぱいで美味しいポテトサラダを作ってくれているのだろう。
 このように、我が家のポテトサラダには沢山の家族の思いが込められている。もしかすると、もっと昔、先祖代々の愛情が引き継がれているものかもしれない。僕も大人になって家庭をもったら、自分の子供に愛情を込めてポテトサラダを作ってあげたい。

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