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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2024年度 第60回 受賞作品

福岡県知事賞

兄の大根とぼくの気持ち

北九州市立  西小倉小学校4年柴田 涼介

「涼ちゃん、食べて。」
 今朝も兄が、ぼくのおわんに、自分の味噌汁の大根を入れてきます。兄は大根がきらいなのです。一方、ぼくは大根が好きなので、兄の大根をいつも食べてあげています。
 兄は、味噌汁の大根はきらいだけど、おでんの大根は好きなようです。なぜ、兄は同じ大根でも味噌汁だときらいで、おでんだと好きなのか、そのちがいを兄にインタビューしてみました。すると兄は、
「味噌汁の大根は生臭いし、食感がきらい。」
「おでんは、味がしみこんでいるから食べられる。」
と、言いました。ぼくは、兄に味噌汁の大根を食べられるようになってほしいので、インターネットで大根のにおいを消す方法を調べてみました。すると、「あく抜き」をすることで、苦みなどを取りのぞくことができることを知りました。そこで母に、大根とお米と鍋を用意してもらいました。お米をとぎ、その米のとぎ汁と大根を鍋に入れ、ふっとうさせて、大根がやわらかくなるまで湯がきました。その大根で味噌汁を作り、兄に食べてもらうと、いつもとちがうように全部食べてしまいました。ぼくは兄が残さず食べたのでうれしかったけど、少しさびしい感じがしました。ぼくは、兄が食べないものを、兄の代わりに食べるのがうれしいのだと気づきました。理由は、捨てられることになるかもしれないものを食べると、兄がよろこぶし、地球にも、とても良いことをしていると思ったからです。
 母は、
「毎朝、味噌汁を作るときに、大根のあく抜きをするひまはない。」
と、言います。だから、明日も兄は相変わらず味噌汁の大根を食べないと思います。
 これまでは、ぼくのおわんに自分の大根を入れてくる兄に、「自分で食べろよ」と思っていましたが、これからも、兄の大根をよろこんで食べてあげようと思います。

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