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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2016年度 第52回 受賞作品

全共連福岡県本部運営委員会会長賞

まきわりをして考えたこと

北九州市  明治学園小学校4年安井 逢紀人

 ぼくの家のお風呂は、木のまきをもやしてわかすお風呂です。ぼくは今までこのお風呂がなんだか古くさくて、いなかっぽい気がしていやでした。まきをわらなくてはいけないし、季節や気温に合わせてまきをくべる本数を調節しなければいけない。ボタンを押すだけで自動で丁度良い湯がたまる友達の家のお風呂がうらやましく思えていました。

 冬休み、ぼくはおじいちゃんを手伝って、風呂がまに入る長さに切り、まき作りをしました。うまくおのが当たって、スパッとわれると、本当に気持ちが良いです。

 まきわりが面白くて、夢中になっていると、通りかかった人から声をかけられました。

「まきのお風呂はお湯がやわらかいよね。」

「おにいちゃんも昔、まきわりしよった。」

声をかけられる度に、ぼくは少しほこらしい気持ちになってきました。

 ぼくの家ではわざわざお風呂をまきでわかすタイプにしていることを初めて知りました。理由は二つです。おじいちゃんが大工で、まきの材料がたくさんあること、七人の大家族でもお湯が冷めずにみんな入れることです。

 お母さんが小学生の時、お風呂をわかすのは子ども達の仕事だったそうです。そこで火の管理の仕方や始末の方法を自然に覚えたと言います。今は本当に便利で、何でも指一本ボタン一つでできることが多いけれど、昔の子ども達よりも経験がとぼしいなあと思いました。

 ぼくは風呂掃除をして、水をため、自分でわったまきをくべて、わかしたお風呂に入りました。まだ少しぬるいうちから入り、つかりながら温まりました。「こんなお風呂なんて。」という思いは消えて、いつまでもこのお風呂に入りたいと思いました。古い中にも、素晴らしさと良さがあることを改めて感じた冬休みのお手伝いでした。

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