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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2020年度 第56回 受賞作品

日本農業新聞賞

小さな輝きのため

福岡市立  舞松原小学校6年中原 萌々香

「オギャー、オギャー」と、赤ちゃんが元気な産声を上げて産まれた。テレビの中で、赤ちゃんを取り上げる姿が、私には輝いて見えた。タオルで赤ちゃんを包み、それを見て、お父さんとお母さん、そして、とびらの外では、家族が泣いていた。その場は、喜び満ちあふれていた。そんな姿を見せてくれたのは、助産師だった。
 助産師は、一対一で妊婦さんと向き合い、身体だけではなく、心もケアしてあげなければならない。それが、お母さんも、赤ちゃんも、元気な状態で出産を迎えることにつながる。助産師は、とても大変な仕事だ。私の夢は、そんな助産師になることだ。
 助産師になるためには、出産まで妊婦さんと赤ちゃんを支える責任感が必要だと思う。そのために、私は、今、色々な経験を積極的にしている。例えば、十一月二十七日小学校生活最後の音楽発表会があった。そこで、責任者に挑戦した。責任者は、一つ一つの事に気を配る。そして、クラス全員が一緒に「一つの曲を完成させる」という一つの目標に向かってがんばるようにお手伝いをする。それが、責任感を身に付けることにつながると思う。私のクラスでは、挑戦することがとても多い。先生が、私たちに何事も自分たちで考え、自分たちで積極的に行動するチャンスをくれる。でも、そこには、クラスをまとめるリーダーが必要になる。そのリーダーになるためには、自ら手を挙げ、アピールしなければならない。でも、私には、手を挙げる勇気が初めはなかった。誰かが手を挙げると安心して手を挙げていた。そして、リーダーが他の人に決まり、後悔してしまう。他にも後悔したことが沢山ある。みんなを代表してお礼を言わなければならない時、私が迷っていたら、他の人から先に言われてしまった。そのような後悔から、いろいろなことが見えて来る。今では、同じ失敗を繰り返さないように、勇気を出して行動に移すようにしている。
 また、出産にはチームワークも大切だと思う。医者と看護師と助産師、みんなの力が必要だ。音楽会で三曲を完成させなければいけない時もそうだった。一人の力では、三曲も完成することはできなかった。全く練習してくれない人もいた。また、悪口を言って来る人もいた。しかし、それを怒ってくれる人、注意をしてくれる人もいた。練習していない人がいるパートは音が小さくなってしまう。それでも、その他の人が協力して音を大きく出してくれた。時には、問題が起こり、先生から楽ふが回収されたこともあった。それでも、みんなで話し合いを重ね、みんなで協力することで曲を完成させることができた。最後に合奏を聞いた時は、言葉では言い表せないほど感動した。このように、周りのスタッフと力を合わせて協力し合うことも助産師には、必要なことだと思う。
 私は、助産師になるためにこれからも、少しずつ努力していきたいと思う。そうすれば、その先には助産師になり、小さな輝きを抱く、私の姿に出会えると信じている。

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