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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2020年度 第56回 受賞作品

全共連福岡県本部運営委員会会長賞

ぼくの挑戦

国立大学法人  福岡教育大学附属福岡小学校4年小山 一織

 たく山の白菜がトラックでふまれていきます。粉々になった白菜が土にまみれて茶色にそまっていく映ぞうに、ぼくは目がくぎづけになりました。
 今年は、冬の気候がよくて、今までにないぐらい野菜の出来がよかったそうです。本当は喜ぶべきことなのに、コロナウイルスの流行のせいで、いつも野菜を買ってくれていた飲食店のお客様が減ったので売れなくなり、沢山の野菜が残ってしまったというニュースでした。農家の方が「野菜は大切に育てた子どもと一緒なんですが。」と悲しそうに言う姿が心に残りました。
「ぼくに何かできる事はないかな。」
とお母さんに相だんすると、
「まずは、一おり君が野菜をいっぱい食べればいいんじゃない。」
と笑って言いました。
 ぼくはあまり野菜が好きではありません。好きな野菜は、キャベツ、トマト、キュウリぐらいです。でも、あの農家の人の顔を思い出して、この冬休みは苦手な野菜に挑戦する事を決めました。
 まずは白菜です。おなべに入れて食べました。下の方の固いところはいつもよけていました。でも挑戦してみると、味があまりしない葉のところより、固いところの方があま味があることに気付きました。よくにてやわらかくすると、さらにあま味がましてとてもおいしかったです。
 次はほうれん草です。お母さんがコーンといためてくれたのを口に入れてみて、びっくりしました。にがいと思っていたほうれん草は、とてもやさしい味がしました。ほうれん草は、ぼくの好きな野菜の仲間入りです。
 冬休みに挑戦した野菜は、二つだけだったけど、これからもっとたくさんの野菜を食べることができるようになるために、がんばろうと思います。
 少しだけどぼくも出来ることをがんばるので、あの農家の方も来年の冬は大切に育てた野菜をえ顔で出荷できたらいいなと思います。コロナに負けずにみんなが笑える日が来ますようにと願って、ぼくは今日も白菜を食べました。

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