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「JA共済」小・中学生
作文コンクール

2018年度 第54回 受賞作品

日本農業新聞賞

今年はちがうぞ大そうじ

私立  明治学園小学校6年今園 陽菜

 「げげっ、大袋丸丸三つ。」
今まで一生けん命片づけをしていた私は、自分が出したゴミの多さを、改めて知っておどろいた。なぜ私が部屋の片づけをしているかというと、一つ目は、気持ち良くお正月をむかえるため。二つ目は中学生に向けて物を整理するためだ。この夏休みに全くそうじをしなかったその場所には、物が山積みになっていた。
 今までの片づけは、「あっ、これなつかしい、そういえばこんなのあったな。」とか、「これには思い出があるし、残しとくか。」と自分を甘やかしていたが、今回は心を鬼にした。そして今回は、新しい取り組みを取り入れた。ただただ捨てるのではなく、まだ使えそうなのにいらないおもちゃや本、時計などを売る。そうすると、三Rのリユースになって環境にも良く、私にお金が入ってきて、お小遣いになる。一石二鳥だからだ。
 でもやっぱり、学校の大切な物や、自分の宝物を捨ててしまいそうで、作業はしん重になる。特に昔の落書き帳が出てきた時はなつかしくてじっくり見入ってしまう。それを六、七冊も見ていると、さすがに急に静かになった異変に親が気づき、おこられる。そんなことをくり返していく中、どうにかやっと片づけが終わり、窓の前の小さな棚のキーボードの横に、人形と、ボードゲームなどの全てが収まった。山積みだった時は邪魔だったけれど、いざ空っぽになると、それはそれで寂しい。
 さて、ゴミ袋行きとなった物の中には、今、世界で大問題となっているプラスチックを使った製品もたくさん含まれている。世界では、このプラスチックによって生物が苦しめられている。例えば、カメの鼻の中にストローがつまっている映像。これを見ると目をそむけたくなる。しかし、それが人間がまねいてしまった問題の結果である。
 私がこの問題の解決に協力できることはけっこうあると思う。例えばゴミを分別すること。これによってまた新しい物が生産される。けれど世の中には分けるのが面倒だからといって分別せずに捨ててしまう人も大勢いる。一人ひとりが、「まぁ、私だけならいいよね。」と思っているのだと思う。しかし一人ひとりが「私だけでも貢献しよう。」と思うと、今より少しずつでもきっとゴミは減らせる。この小さな意識の高まりが、大きな輪となって世界に広がり、各国が協力してこの問題に取り組まなくてはいけないと思う。
 今回の片づけでもう一つ実行しようと決めたことは、「本当にほしい物しか買わない。」ということ。以前は両親におもちゃや本を買ってもらっていたが、今はお小遣いで自分で買う物も多い。まだ私は、海にあるビニールを食べてしまう生物を直接助けることはできないけれど、ゴミを分別することや、いらない物を買わないことはできる。自分は関係ないと思わずに、出来ることを確実に実行しながら、生活していき、環境問題に貢献したい。

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